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京都待望の新品種
■京の輝きの誕生
清酒となる原料の米は「山田錦」や「五百万石」などの大粒の「酒造好適米」が有名ですが、多くの清酒は主食用のうるち米も原料にしています。京都には酒造好適米として独自品種「祝」がありますが、一般の原料米(うるち米)については他県で育成された品種も使用しています。こうした原料米にも府の独自の品種を使い「京都オリジナル品種100%の京都ならではの酒を消費者にお届けしたい」という京都の伏見酒造組合の思いに応え、(独)農研機構中央農業総合研究センターと京都府農林水産技術センターが共同で新品種の育成に取り組みました。何種類もの候補がある中、研究機関での栽培実験や、伏見酒造組合での醸造試験の結果、最も評価が高いものを選定し、さらに府内の農家での試験栽培を経て、平成二十四年に待望の新品種「京の輝き」が誕生しました。
■京の輝きの特徴と由来
京の輝きは従来の原料米品種より大粒で収量が多く、仕上がったお酒は香りが高く、まろやかな味わいが特徴です。 醸造の工程で蒸しあがったときに白く「輝く」こと、京の名水と組み合わされることにより、澄み切って「輝く」京都オリジナルの清酒が醸造されることをイメージして命名されました。
■京の輝きの歩み
平成15年(2003年)・・・中央農業総合研究センター・北陸研究センターが酒造用原料米として多収、大粒、低タンパク質含有率の特性を有する品種の開発を開始。
平成21年(2009年)・・・京都府農林センターが北陸研究センターとの共同開発を開始。
平成23年(2011年)・・・生産性、品質調査、酒造適性試験により、優良系統を選抜。関係機関から品種名を公募し「京の輝き」に名称を決定。
平成24年(2012年)・・・品種登録出願。
平成25年(2013年)・・・京都府奨励品種に採用される。
平成26年(2014年)・・・品種登録(農林水産省)