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■日本酒のタイプ

 

■生酒・火入れ酒とは

火入れとは、日本酒の保存性を高めるために加熱処理する工程です。
日本酒における火入れとは文字通り、火を通す作業のことです。
日本酒は製造過程で火を通す作業を2回行うのが一般的で、直火で熱するのではなく、瓶詰めの後、60℃から65℃あたりのお湯で温めることを言います。 一般的には、日本酒は加熱しないと酵素が活きているため、継続的にアルコール発酵を続けます。瓶詰めをされた後でも発酵が続くため、温度の変化によって品質が劣化してしまいます。 。 そのため、 日本酒の品質を変化させる酵素の働きを止めるために、搾った直後と出荷前に2回の加熱処理(火入れ)をすることで、お酒の味が落ち着き、腐るのを防止し、保存の期限を長くできます。
いっぽう「生酒」とは、火入れをしていない日本酒を言います。
生酒は品質が変わりやすいのがデメリットですが、フレッシュな味わいと柔らかな口当たりが楽しめます。
また、貯蔵用タンクで保管する前に1回だけ火入れしたものを「生詰め酒」。貯蔵用タンクから出荷前に1回だけ火入れしたものを「生貯蔵酒」と呼びます。

日本酒説明

■特定名称の清酒

特定名称 使用原料 精米歩合 香味等の要件
純米大吟醸酒 米、米こうじ 50%以下 吟醸造り、固有の香味、
色沢が特に いい
大吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 50%以下 固有の香味、色沢が特に
いい
純米吟醸酒 米、米こうじ 60%以下 吟醸造り、固有の香味、
色沢がいい
吟醸酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下 吟醸造り、
固有の香味、色沢がいい
特別純米酒 米、米こうじ 60%以下又は特別な製造方法 香味、色沢が特にいい
純米酒 米、米こうじ 70%以下 香味、色沢が良好
本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 70%以下 香味、色沢がいい
特別本醸造酒 米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下又は特別な製造方法 香味、色沢が特にいい
古酒 1年以上寝かした物   香味が特にいい

  

■精米歩合とは

精米歩合とは、白米の玄米に対する重量の割合をいいます。精米歩合60%というと きには、玄米の表層部を40%削り取ることをいいます。
米の胚芽や表層部には、たんぱく質、脂肪、灰分、ビタミンなどが多く含まれ、これ らの成分は、清酒の製造には必要な成分ですが、多すぎると清酒の香りや味を悪くし ますので、米を清酒の原料として使うときは、精米によってこれらの成分を少なくし た白米を使います。
ちなみに、家庭で食べているお米は、精米歩合92%程度の白米(玄米の表層部を8%程度削り取る。)ですが、清酒の原料とする米は、精米歩合75%以下の白米が用いられています。殊に、特定名称の清酒に使用する白米は、3等以上に格付けされた 玄米に限られます。

  

■吟醸造りとは

吟醸造りとは、特別に吟味して醸造することをいい、伝統的には、よりよく精米した 白米を低温でゆっくり発酵させ、かすの割合を高くして、特有な芳香(吟香)を有す るように醸造することをいいます。
吟醸酒は、吟醸造り専用の優良酵母、原料米の処理、発酵の管理からびん詰・出荷に いたるまでの高度に完成された吟醸造り技術の開発普及により商品化が可能になりました。

  

■醸造アルコールとは

醸造アルコールとは、でんぷん質物や含糖質物から醸造されたアルコールをいいます 。
もろみにアルコールを適量添加すると、香りが高く、「スッキリした味」となります 。さらに、アルコールの添加には、清酒の香味を劣化させる乳酸菌(火落菌)の増殖 を防止するという効果もあります。
吟醸酒や本醸造酒に使用できる醸造アルコールの量は、白米の重量の10%以下に制 限されています。

 

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